車検のお役立ちコラム
車検と法定点検は違うもの?『法定56項目』と『ニコニコ車検独自の112項目』を解説!
- 公開日:
- 2022.2.14
- 更新日:
車検を受けると、いろいろと車のチェックをされて、不具合が見つかったりしがちです。
そのため車検は、車の整備をしてもらう機会、と捉えているかたも多いと思います。
しかし実際には、車検とはその車が保安基準に適合しているかどうかを検査する、という制度であり、各部を点検するという作業は『法定点検』というものとなります。
今回はその法定点検についてご説明します。
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- 目次
1.車検と法定点検とは違うもの?
意外に勘違いをされているかたが多いようなのですが、車検と法定点検というのは、同じものではありません。
しかし実際には、車検時に法定点検を同時におこなう、というケースが多いのも事実です。
そこでまずは、車検と法定点検の違いについて解説します。
1-1.車検
車検は、正式には『自動車検査登録制度』というものです。
車が保安基準に適合していて、安全に走行できるかどうかということを、法令で定められた検査機器を使用した完成検査をおこなうことで、定期的に確認するという制度となっています。
その有効期間は、新車を購入した場合には3年間、その後は2年間です(軽商用車の場合は新車登録後2年間、その後も2年間)。
新車を購入した時は、最初に自動車メーカーが車検を受けているため、登録をした日から3年間(軽商用車の場合2年間)は車を使うことができます。
もし期間をすぎても新たに車検を受けず公道を走行した場合には、法に反することとなり、罰則を受けることになります。
しかし、有効期限が終了する前に継続車検を受け、安全であることが確認されれば、その後2年間、公道で車が使えるようになります。
つまり車検とは、公道を走っていい車かどうかを法に則って定期的に確認する、というものなのです。
1-2.法定点検
車は1年に1回、こういう部分を点検しなさいと、道路運送車両法で定められています。
これが法定点検といわれるものです。
その点検義務は車の使用者にあります。
つまり、年に一度の点検をしていなければ、法律違反となるわけです。
ただし、これには罰則規定がありません。
そのため、現実的には12ヶ月点検を受けていない人も多いようです。
しかし、車検のときには、この法定点検をおこなっているかどうかが確認され、点検をおこなっていなければ、車検には通りません。
そこで車検のときには、同時に法定24ヶ月点検を受ける、というシステムが常態化しています。
ちなみに、12ヶ月点検と24ヶ月での点検では、チェックする項目数が違います。
それについてはのちほど、詳しく解説します。
2.車検のときにはどんな検査をするの?
車検では、オイル漏れやネジの緩みといった部分の確認もおこないますが、その上で法令で定められた検査機器を使用して、車が公道を走行できる状態にあるかどうかという検査をおこないます。
その項目は以下のとおりです。
2-1.車検でおこなう検査項目について
法定点検には含まれない、車検でおこなう専用の機器をつかう検査を確認してみましょう。
- ブレーキの効き
- ヘッドライトの光軸
- サイドスリップ
- 速度計の精度
- 排気ガスの濃度
まずブレーキの効き、制動力についてですが、これはフットブレーキとサイドブレーキがしっかり効いているかどうかの確認です。
次のヘッドライトの光軸は、ライトの明るさが基準値内かどうか、そして光軸がずれていないかどうかを確認します。
サイドスリップというのは、車がまっすぐ安定して走れるかどうかの確認です。
速度計の精度は、実際の速度と速度計に表示される数値のズレが基準内になっているかどうか、ということの確認となります。
最後に、排気ガスの検査も濃度が基準値内かどうか、ということの確認です。
これらの検査に加えて例をあげると、その車が車検証に記載されているものと同じかどうか、ウインカーやブレーキランプ・ワイパーなどがきちんと動作するかどうか、有効期間内の発煙筒が積載されているかどうか、ネジの緩みやオイル漏れがない、ということの確認も行われます。
当然のことですが、これらの検査でひとつでも不合格となると、安全基準を満たしていないと判断され、車検には通りません。
その場合には整備や修理をおこない、あらためて車検を受けて基準を満たしているかどうかを確認してもらう必要があります。
3.法定点検の『法定56項目』を解説
車検というのが、保安基準に適合しているかどうかの検査であるのに対して、法定点検というのは、年に一度の点検をおこなうことで、車が故障をせず安心して走れるようにする、という目的から定められているものです。
その点検項目は、以前の点検から12ヶ月経過した時点でおこなう12ヶ月点検と、24ヶ月経過したところでおこなう24ヶ月点検で、項目数が違ってきます。
その違いを確認してみましょう。
3-1.法定12ヶ月点検
12ヶ月点検では、26項目の点検が定められています。その主なものは以下のとおりです。
- 操舵装置(ステアリング)
- 制動装置(ブレーキ)
- 走行装置(タイヤ/ホイール)
- 動力装置(クラッチ/トランスミッション)
- 電気装置(プラグ/バッテリー)
- 原動機(エンジン)
- 排気管(マフラー)
まずステアリングですが、これはパワーステアリングのベルトの緩みや損傷がないかどうかを点検します。
ブレーキは、ペダルの遊びや効き具合、ホースやパイプなどの状態、ブレーキパッドの摩耗、サイドブレーキ(パーキングブレーキ)の効き具合などをみます。
タイヤやホイールは、タイヤの状態やホイールナットの緩みなどの点検します。
クラッチなどは、クラッチペダルの動作の状態やトランスミッションのオイル漏れ、プロペラシャフトやドライブシャフトのジョイント部の緩みなどを点検します。
電気装置では、点火プラグの状態やバッテリーターミナル取り付け部の緩みなどをみます。
エンジンはエアクリーナーの汚れやオイル漏れ、水漏れ、排気漏れなどを点検し、マフラーは取り付け部の緩みや、排気管の損傷などを点検します。
3-2.法定24ヶ月点検
24ヶ月点検は、12ヶ月点検の項目にプラスして30項目、計56項目となる点検項目が定められています。
たとえばステアリングでは、12ヶ月点検項目に加えて、ギアボックスの取り付け部の緩みも点検しますし、タイヤ/ホイールではホイールベアリングのガタなども点検します。
さらに12ヶ月点検にはなかった緩衝装置、つまりサスペンションの点検もおこないます。
具体的には、サスペンション取り付け部の緩みやガタの点検、ショックアブソーバーからの油漏れなども確認します。
ボディやフレームの緩みや損傷なども、24ヶ月点検項目に含まれています。
12ヶ月点検と24ヶ月点検で、重複している項目がある、ということは、12ヶ月点検をきちんとおこなっておけば、その項目での不具合は起こる可能性が低くなります。
また、12ヶ月点検時に不具合を整備しておけば、車検時に必要となる費用が安く済む、ということでもあります。
罰則規定がないからまぁいいか、ではなく、12ヶ月点検はきちんと受けておくことをおすすめします。
また、新車購入時には、ディーラーで6ヶ月点検を受けることも可能です。
これは自家用車の場合、法定点検ではありません。
しかし新車というのはまったくの未走行車が公道を走行し、いろいろな振動や衝撃を受けることから、ネジ類などが緩みやすい、という特殊な状況となっています。
ブレーキも新品のブレーキパッド、ブレーキローターであるために、実際に使うことで効き具合が大きく変化しやすい状況となっています。
それらを適正な状態にする、ということを考えた場合、この新車6ヶ月点検を受けるというのは、いいコンディションを保つために役立ちます。
新車6ヶ月点検は、新車を購入したかたのすべてが、実施しておくことを強くおすすめします。
4.『ニコニコ車検』は独自に全112項目を点検
ニコニコ車検は、車検一筋30年、累計実施台数18万台を突破した車検専門のお店です。
安全と安さの追求で、お客様にニコニコになっていただくことを使命として『ニコニコ車検』と名付けられました。ここではそのニコニコ車検をご紹介します。
4-1.点検項目は法定56項目を含んだ全112項目
ニコニコ車検は、車検時の24ヶ月点検の際に法定56項目だけではなく、次の車検まで安全・快適・経済的にお乗りいただくために必要な「全112項目」の点検をおこないます。
点検結果は、チェックシートのかたちで報告されるので、車の状態が一目瞭然となります。
ニコニコ車検ではこの点検をおこなうことで、あらかじめ車検に合格できない部品の交換などを説明し、車検実施時に追加整備、追加費用が発生しないようにしています。
4-2.車検基本料が安い
ニコニコ車検の車検基本料は税込11,000円。
あとは国に納める『法定費用』のみとなっています。
輸入車や逆輸入車では、車検基本料は税込22,000円と格安です。
4-3.アフターフォローも万全
車検後6ヶ月と18ヶ月の点検が無料です。
法定12ヶ月点検は、税込11,000円で実施。車検後のフォローもしっかりとあります。
4-4.もちろん安心の保証付き
車検時におこなった整備に関する不具合に対しては、2年間の整備保証がついています。
万が一、車検から帰ってきたら調子が悪いということがあっても安心です。
4-5.さまざまな特典もご用意
ニコニコ車検で車検を受けた方は、車検時と12ヶ月点検時のタイヤローテーションが無料になります。
また、通常3,980円(小型自動車の場合)のオイル交換を、
・車検時→無料
・6ヶ月ごとの定期点検時→特別価格1,100円(税込)
でおこないます!
※店舗指定のオイルになります。
※ディーゼル車は別途費用が発生します。
さらに、車検から2年間、半年ごとの点検を受けた方はガソリン代が5円/L引きとなります。
※八王子堀之内店(月間上限50L)・新百合ヶ丘店(月間上限200L)は会員割引との併用で5円/L引きとなります。
5.よくある質問
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Q1.車検と法定点検の違いとは?
車検は、保安基準を満たしていて、公道を走っていい車かどうかを検査するものです。
専用の機器を使っておこなう検査を中心に、オイル漏れやネジの緩み、法で定められている発煙筒などが積載されているかどうか、灯火類がきちんと作動するかどうかなどを検査します。
法定点検は、車が故障したりしないよう、12ヶ月ごとに点検することが義務づけられているものです。
車が快適に走れるよう、エンジンからのオイル漏れやタイヤの状態、ホースやパイプ類の取り付け具合などが点検項目となっています。 -
Q2.法定12ヶ月点検と法定24ヶ月点検の違いは?
法定12ヶ月点検では、26項目の点検が定められています。
振動などで緩みやすいホースやパイプ類、ブレーキの効き具合、ホイールナットの緩み等の確認が、26項目に含まれています。
法定24ヶ月点検は、法定12ヶ月点検の項目に加えて、合計56項目の点検をおこないます。
より精密な点検をおこなう、ということです。これをおこなっていなければ、車検には通りません。
そのため、車検実施時に法定24ヶ月点検を同時におこなう、というのが、車の所有者にとってはもっとも手間が掛からない方法となります。 -
Q3.車検ではどんな検査をするの?
法定24ヶ月点検をおこなったあと、車検では車検証と車が一致しているかどうかの確認をし、その後専用の検査機器を使ってブレーキの効き、ヘッドライトの光軸のズレと光量の確認、サイドスリップ、スピードメーターの精度、排気ガス濃度のチェックをおこないます。
また、エンジンなどからのオイル漏れや、各部のネジやパイプ接続部の緩みなども確認していきます。
もちろん問題がなければ車検に通るわけですが、どこかひとつでも不具合があると、整備をして再車検を受け、合格しなければ公道を走ることはできません。
その手間を省くためにも、事前に点検をきちんと受けておくことをおすすめします。
- この記事の執筆者
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- 自動車専門ライター 高田 林太郎
- 自動車雑誌の編集者として出版社に勤務したのちフリーランスライターとして独立。国産・輸入車の紹介からカスタマイズ、自動車周辺企業への取材など、自動車業界の現場にてさまざまに活動中。
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