車検のお役立ちコラム

ディーラー車検はなぜ高い?その理由を解説

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車検専門店や整備工場、ガソリンスタンドなどでの車検と比べると、ディーラー車検は費用が高額になりがちです。それはなぜなのでしょうか。
ここではディーラー車検が高い理由を解説します。

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目次

1.どうしてディーラー車検は高いのか

ディーラーで車検を受けると、他の車検業者よりも費用が高い、といわれます。これは一体なぜなのでしょうか。
それを知るためにまずは、車検費用の内訳から見ていきましょう。

1-1.車検費用の内訳

車検費用とひとことでいっても、その内訳は以下のようなものになります。

  • 法定費用
    法定費用とは、自動車重量税や自賠責保険料、検査手数料にあたる印紙代のことです。
    この法定費用は法律で定められているため、どの車検業者で受けても一律となります。
  • 車検基本料
    車検基本料には、点検や整備に要する費用と事務手数料が含まれます。こちらはそれぞれの車検業者が任意に決めています。
    さらに、整備をする場合に交換した部品代も別途必要となります。

1-2.高いのは車検基本料

以上のことからわかるように、車検業者による車検に要する費用の違いは、車検基本料の違いということになります。つまりディーラー車検が高いのは、車検基本料が高いからなのです。
一般的にディーラー車検の車検基本料は車種によって違いますが、3万5000円〜10万円となっています。

2.他の車検業者と比べたときのディーラー車検の特徴

一般的にディーラー車検の車検基本料は車種によって3万5000円〜10万円程度となっています。
しかし整備工場では2万円〜7万円程度、ガソリンスタンドの場合には1万5000〜4万円程度、車検専門店では1万円〜3万円程度です。
ではなぜ、ディーラー車検では点検や整備に係わる車検基本料が高いのでしょうか。その部分を解説しましょう。

2-1.保証も含めた安心感

ディーラーでの整備は、メーカーが定める基準をクリアした作業方法でおこなわれます。部品を交換する必要がある場合には、メーカー純正部品を使用します。
これは自動車メーカーが求める品質をつねにクリアしておく、ということからおこなわれているものです。
そのため、車検の際にはたんに車検に合格する基準で抑えるのではなく、その次の車検までの期間も安心して走れるよう、細やかな点検や整備がおこなわれます。
そうすることで、新車保証も引き続き受けられるわけです。この新車保証に関しては、ディーラー以外で整備を受けた場合には保証が切れる、という規定となっていることもありますので、お手元の保証書をぜひご確認ください。

2-2.細かな部分まで点検してもらえる

車検基準ではなく、さらに厳しいメーカー基準をクリアするための点検や整備は、非常に細やかです。
タイヤの溝を例に挙げると、車検基準は1.6mm以上の深さがなければいけません。つまり、溝の深さが1.7mmあれば、車検は通ります。
しかしディーラーでは、そのままでは次の2年間安心して走れないということから、タイヤ交換がおすすめされます。
同じようなことはブレーキパッドなどの消耗品や、エンジンオイルや冷却水といった定期交換品についても当てはまります。たんに車検に通ればいいというのではない、顧客の安全を守るための点検や整備を、時間と手間を掛けておこなっていることから、車検基本料が高く設定されているのです。

3.ディーラー車検で少しでも費用を抑えるための工夫

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では、ディーラーでの車検費用を抑えるためにはどうしたらいいのでしょうか。そのテクニックを解説します。

3-1.見積もりから安く済ませられるものを見つける

まず実際に車検を受ける前に、見積もりをとってください。その見積書を確認することが大事です。
見積もりには法定費用も記載されていますが、この部分はどうすることもできませんので放置します。車検基本料に関しても同様です。
見るべきは整備費用となります。たとえばタイヤ交換が必要となっている場合には、ディーラーでそのまま交換するのではなく量販店などで交換したほうが予算を抑えられるため、ディーラーでの作業を断って車検前に量販店などで交換をしておきましょう。ブレーキパッドやワイパーブレード、エンジンオイル、冷却水、ブレーキフルードなども事前に量販店などで交換しておき、車検時ディーラーに、すでに新品交換済みである旨を伝えておけば、ディーラー価格との差額のぶん、総額が安くなります。

3-2.早期割引など、特典を利用する

車検専門店やガソリンスタンドなどでは、早めに車検の予約をすると料金の割引があったりしますが、じつはディーラーでも同様のサービスをおこなっているところがあります。
また、決算期には車検基本料が安くなる、というディーラーもあります。
これらの特典は、各ディーラーによって内容が異なりますので、1社だけの見積もりをとるのではなく数件ディーラーを回り、その内容や特典を確認してみるというのがおすすめです。
また車検は、飛び込みで受けるというのが難しく、予約を必須としているディーラーがほとんどです。そのため早めに見積もりをとり、最低でも有効期限の1ヶ月前までには日時を決めておいたほうが安心できます。早期割引という部分も含めて考えるなら、有効期限の半年前には見積もりをとりはじめておく、というのがベターです。

4.まとめ

ディーラー車検は高い、といわれますが、その内容には車検基本料の高さに見合ったメリットがあります。
ただ、タイヤやワイパーブレードなどに代表される、メーカー純正ではなくても問題ない部品に関しては、ディーラーよりも量販店のほうが価格が安いため、そういった部分を工夫すれば総額を抑えることが可能です。
さらにディーラーの早期割引なども利用すれば、よりお得に安心のサービスを受けることも可能となります。車検は早めに数社の見積もりをとり、サービスも含めてもっともお得なところで受けるようにしてください。

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この記事の執筆者
自動車専門ライター 高田 林太郎
自動車雑誌の編集者として出版社に勤務したのちフリーランスライターとして独立。国産・輸入車の紹介からカスタマイズ、自動車周辺企業への取材など、自動車業界の現場にてさまざまに活動中。