車検のお役立ちコラム

ディーラー車検はなぜ高い?費用の内訳と相場から理由を解説

公開日:
2024.6.3
更新日:

「ディーラーで車検の見積もりを取ったら、思っていたよりも高かった」という経験はありませんか。車検専門店や整備工場、ガソリンスタンドなどと比較すると、ディーラー車検は数万円も高くなるケースが珍しくありません。しかし、その差額にはきちんとした理由があります。

この記事では、ディーラー車検が高い理由を費用の内訳・業者別の相場データとともに解説し、費用を少しでも抑えるための具体的なテクニックもあわせてお伝えします。

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目次

1.どうしてディーラー車検は高いのか

ディーラーで車検を受けると、他の車検業者よりも費用が高い、といわれます。これは一体なぜなのでしょうか。
それを知るためにまずは、車検費用の内訳から見ていきましょう。

1-1.車検費用の内訳

車検費用とひとことでいっても、その内訳は以下のようなものになります。

  • 法定費用
    法定費用とは、自動車重量税や自賠責保険料、検査手数料にあたる印紙代のことです。
    この法定費用は法律で定められているため、どの車検業者で受けても一律となります。
  • 車検基本料
    一方、車検基本料は車検業者ごとに自由に設定できる費用です。内訳としては以下の3項目が含まれます。
    • 24か月定期点検料(法定点検の作業費用)
    • 継続検査料(車検の検査ラインにかかわる費用)
    • 車検代行手数料(書類作成や陸運局への申請にかかる手数料)

    さらに、点検の結果交換が必要と判断された部品の代金も別途加算されます。この車検基本料と部品交換費用こそが、車検業者によって金額が大きく異なるポイントです。

1-2.高いのは車検基本料

以上のことからわかるように、車検業者による車検に要する費用の違いは、車検基本料の違いということになります。つまりディーラー車検が高いのは、車検基本料が高いからなのです。
一般的にディーラー車検の車検基本料は車種によって違いますが、3万5000円〜10万円となっています。

2.他の車検業者と比べたときのディーラー車検の特徴

ディーラー車検の車検基本料が他の車検業者よりも高く設定されている背景には、主に2つの理由があります。まず、車検業者ごとの車検基本料の相場を比較してみましょう。

  • ディーラー:3万5,000円〜10万円
  • 整備工場(民間車検場):2万円〜7万円
  • ガソリンスタンド:1万5,000円〜4万円
  • 車検専門店:1万円〜3万円

このように、もっとも安い車検専門店ともっとも高いディーラーでは、車検基本料だけで数万円の開きがあります。ディーラー車検が高くなる理由を1つずつ見ていきましょう。

2-1.保証も含めた安心感

ディーラーでの整備は、メーカーが定める基準をクリアした作業方法でおこなわれます。部品を交換する必要がある場合には、メーカー純正部品を使用します。
これは自動車メーカーが求める品質をつねにクリアしておく、ということからおこなわれているものです。
そのため、車検の際にはたんに車検に合格する基準で抑えるのではなく、その次の車検までの期間も安心して走れるよう、細やかな点検や整備がおこなわれます。
そうすることで、新車保証も引き続き受けられるわけです。この新車保証に関しては、ディーラー以外で整備を受けた場合には保証が切れる、という規定となっていることもありますので、お手元の保証書をぜひご確認ください。

2-2.細かな部分まで点検してもらえる

車検基準ではなく、さらに厳しいメーカー基準をクリアするための点検や整備は、非常に細やかです。
タイヤの溝を例に挙げると、車検基準は1.6mm以上の深さがなければいけません。つまり、溝の深さが1.7mmあれば、車検は通ります。
しかしディーラーでは、そのままでは次の2年間安心して走れないということから、タイヤ交換がおすすめされます。
同じようなことはブレーキパッドなどの消耗品や、エンジンオイルや冷却水といった定期交換品についても当てはまります。たんに車検に通ればいいというのではない、顧客の安全を守るための点検や整備を、時間と手間を掛けておこなっていることから、車検基本料が高く設定されているのです。

3.ディーラー車検で少しでも費用を抑えるための工夫

費用を抑えるイメージ

では、ディーラーでの車検費用を抑えるためにはどうしたらいいのでしょうか。そのテクニックを解説します。

3-1.見積もりから安く済ませられるものを見つける

まずはディーラーで事前見積もりを取りましょう。見積書を受け取ったら、以下のポイントをチェックします。

  • 法定費用:金額が法律で決まっているため、ここは節約できません
  • 車検基本料:ディーラーの設定金額なので、基本的に値引き交渉は難しい部分です
  • 整備費用・部品交換費用:ここが節約のカギになります

たとえばタイヤ交換が含まれている場合、ディーラーではメーカー純正品を使用するため割高になりがちです。同じ銘柄のタイヤでも、タイヤ専門店やカー用品店で事前に交換しておけば工賃込みで数千円〜数万円の差額が出ることもあります。

同様に、ワイパーブレード・エンジンオイル・ブレーキフルードなどの消耗品も、量販店やカー用品店で事前交換しておくことで費用を抑えられます。車検時にディーラーへ「交換済み」と伝えれば、その分の整備費用は見積もりから差し引かれます。

3-2.早期割引など、特典を利用する

車検専門店やガソリンスタンドなどでは、早めに車検の予約をすると料金の割引があったりしますが、じつはディーラーでも同様のサービスをおこなっているところがあります。
また、決算期には車検基本料が安くなる、というディーラーもあります。
これらの特典は、各ディーラーによって内容が異なりますので、1社だけの見積もりをとるのではなく数件ディーラーを回り、その内容や特典を確認してみるというのがおすすめです。
また車検は、飛び込みで受けるというのが難しく、予約を必須としているディーラーがほとんどです。そのため早めに見積もりをとり、最低でも有効期限の1ヶ月前までには日時を決めておいたほうが安心できます。早期割引という部分も含めて考えるなら、有効期限の半年前には見積もりをとりはじめておく、というのがベターです。

4.まとめ

ディーラー車検が高い最大の理由は、メーカー純正部品の使用・予防整備・手厚いアフターサービスなど、車検基本料に見合った品質とサービスが提供されているからです。新車保証が残っている車や、メーカー保証を重視する方にとっては、費用に見合う価値のある選択肢です。

一方で、以下のような工夫で費用を抑えることも可能です。

  • タイヤやオイルなどの消耗品は量販店で事前に交換しておく
  • 見積書の整備項目を精査し、不要な項目は省く
  • 早期予約割引や決算期キャンペーンを活用する
  • 複数のディーラーや車検専門店で見積もりを比較する

大切なのは、費用だけで判断するのではなく、点検項目・整備保証・アフターサービスの内容もあわせて比較検討することです。車検は満了日の半年前から準備を始め、複数社で見積もりを取ることで、自分にとってもっとも納得のいく車検先を見つけましょう。

この記事の執筆者
自動車専門ライター 高田 林太郎
自動車雑誌の編集者として出版社に勤務したのちフリーランスライターとして独立。国産・輸入車の紹介からカスタマイズ、自動車周辺企業への取材など、自動車業界の現場にてさまざまに活動中。